では前回の間違い探しの答えです。
前回の質問 : 敬語表現の間違い探しに挑戦してみてください。
「了解しました」
「たいへん参考になりました」
「いつもお世話さまです」
「〜させていただいております」
上の4つの言い回しは、全て、お客様や目上の人に使うには適さない言い方です。
なぜ敬語表現として適さないのか、どう言い換えれば良いのかを考えてみてください。
「了解しました」
メールではよく使われていそうな表現ですが、これはフランクな言い方で、敬意を示しているとは言えません。
正しくは、「承知いたしました」です。
「たいへん参考になりました」
問題は、「参考にする」という言い方です。これは、他人の意見や資料などを自分の考えや意見をまとめる際の足しにする、という意味合いがあります。ですから、丁寧な言い方ではありますが、意味的には〝上から目線〟になってしまうのです。
正しくは、「たいへん勉強になりました」です。
「いつもお世話さまです」
「お世話さまです」は、「ご苦労さまです」とほぼ同じような使い方で、決して敬意を表す言い方とは言えません。
正しくは、「いつもお世話になっております」です。
「〜させていただいております」
この表現はよく使われていると思いますが、場合によってはおかしな表現になってしまう為、特に注意が必要です。
例えば、「値上げさせていただいております」という言い方をされたらムッとするのではないでしょうか。「〜させていただく」とは、本来、「相手の許可が必要なとき」や「相手に良い影響を及ぼすとき」に使う、自分を一段下げる謙遜の表現です。謙遜するのが適切でない場面においては、「〜しております」が正解です。
皆さんは、いくつ判りましたか?
敬語・謙譲語・丁寧語、本当にややこしいですね。